【コラム】日出でて乾坤輝く
【コラム】日出でて乾坤輝く
季節などにあわせて花や室礼を変えるならわしが日本にはありますが、軸もそのひとつ。
写真は [日出でて乾坤輝き、雲収まって山岳青し]という禅語の一部です。
太陽が出て、天地(乾坤)が輝いている・・・と読めます。
本年への感謝と来年のご無事ご多幸を祈念するご祈祷会。初日の出により、輝く新年を示したいなと、このお軸を選びました。
ただ通常ですと、めでたい様子が目に浮かぶこの軸は年が変わってから、年始に掛けはじめるものです。
新年が待ち遠しい想いもあって掛けたのですが、もうひとつ。年の瀬だからこそ、という想いもありました。
初日の出であらずとも、雲に覆われようとも、太陽とは昇っては沈むものです。日々太陽は出て、天地は輝いている。
そんな日常の当たり前を、無事来年を迎えられることの当たり前を、あと1ヶ月よくよく気をつけておきたいという想いからです。もういくつ寝るとお正月。お風邪など召されませぬよう、お気をつけください。