web版 陽岳寺護寺会便り

下町深川の禅寺 陽岳寺からのお知らせのブログです

天罰

とある人が久しぶりに訪ねてきました。そして、「和尚、これは天罰だよね」と確かめたかったのだろうか。そう言われた。そこで私は、とっさに「意味を見つけようとして導き出したのだろうが、そう考えると天罰かもしれないですね」と答えたのだった。だけれども、意味を見いだすのは人間の思いですよ、って。
その人は、ずっと法華の行者ということを名乗っていた人でした。
日本は、日本全体は、プレートの地震の起きる場所にあって、今回の地震のように想定外という人間の思いを超える場所に、暮らしていることを思えば・・・やはり備えなければ、ならないのでしょう。想定外を。。。
天罰といって、私たち個人にとっては何を悪いことがあったんだろう。被災した人にとってみれば、怒りがこみあげる言葉だろう。その怒りを力にかえて、どんなことがあっても生きること。生きることに強いも弱いもない。不安のなかに。怒りのなかに。心配のなかに。〜〜のなかに。そのなかで、ひたすらに生きることが大切なのだと思う。そこに光が見えてくるのだと思う。(住職 合掌)